まず採血の手順を事前学習。その後、腕モデルで実技練習してから、研修生同士で実際に採血を行ないます。看護師になった実感を得るとともに、「患者さんの採血を確実にできるように」と気持ちも引き締まる研修です。
モデル人形を用い、管の挿入方法を手順に沿って学びます。その後、胃管留置後の管理方法や栄養剤注入の手順まで、細かくポイントを絞って学習。2~3人のグループに教育担当の先輩看護師がついて時間をかけて教えます。
2人の看護職員がパートナーとして互いに補い合いながら、患者さんのケアにあたる体制を構築。新人が新しい環境に適応できるように、特に年の近いフレッシュパートナーや教育担当者がサポートを行うのはもちろん、看護部全体でもその成長を見守ります。
入職したばかりの頃は、右も左も分からず不安でしたが、先輩方から「何でも相談してね」と優しく声をかけてもらい、安心して業務に取り組むことができました。特に年の近いフレッシュパートナーの先輩は、自分の長所短所を知ってフォローしてくれる存在。勤務日によってペアは違うこともありますが、 異なる視点でアドバイスをいただけるのが貴重です。
私も1年目の時には、先輩に看護の視点やアセスメントの方法などを丁寧に教えていただき、足りない部分をすかさずフォローしてもらえたのが心強く感じました。2年目となった今は、経験を還元できるよう心がけ、うまくいった時は「あの時、よかったね」と伝えるようにしています。教えることで自身の知識の復習にもなるPNS看護方式は、改めてメリットがあると感じています。
PNS看護方式では1年目とベテランが組むこともありますが、年の差に関係なく個性を大事に学び合うことで、スキルを高めていけるのがよい点だと思います。NICU・GCU病棟では、重症度が高い患者さんが多いため、緊張して余裕がなくなることもあるでしょう。しかし、そんな時は可愛い赤ちゃんのことを第一に考えて!赤ちゃんとご家族両方にとってより良いケアに努めていきましょう。
入職時は技術的にも未熟で不安でしたが、フレッシュパートナーの先輩に疑問点を何でも相談できたので救われました。医師や多職種のスタッフも声をかけてくださり、そんな優しさに触れるたび、「あたたかい職場だなあ」と感じています。教育担当の先輩との振り返りでは、反省点だけでなく、成長できた点も伝えてくれるので、前向きな気持ちになれます。
新人には常に声をかけるよう心がけ、何気ない会話や表情から「悩みはない?」などの確認を行うようにしています。私のペアは初めから笑顔で患者さんに対応でき、積極的に質問する姿勢もあって感心しています。今後も患者さんの安全を第一に考え、焦らず確実にケアに取り組んでほしいと思います。
主にフレッシュパートナーが新人の指導にあたりますが、病棟全体でも新人を育て、共に成長できる環境を整えています。定期的に面談を行い、メンタル面のサポートを行うのもその一つ。「看護師として真摯に患者さんに向き合う」という軸がぶれないよう、個々の性格を見極め、それぞれのペースに合わせて指導しています。
「人間性豊かで、臨床実践能力に優れ、幅広い視野で状況判断できる看護師の育成」を目指す横浜市立病院。それを支援するのが、CDP(Career Development Program)です。5段階で到達目標を設定しているため、いま自分がどの段階にいるのかを確認でき、自らの臨床実践能力を常に点検しながらキャリアアップすることが可能です。
入職時の新採用職員研修に始まり、フォローアップ研修、看護技術研修、講演会まで、院内での研修が充実。知識やスキルを段階的に高められ、研修を受けるほどに、新人もプロの顔つきへと変わっていきます。また外部機関主催の研修の情報についても随時紹介しているので、キャリアアップに役立ててください。
専門看護師・認定看護師・看護教育者・看護管理者を目指す職員や、大学院進学希望者を支援する制度を完備。3年以上市立病院に勤務している職員が対象で、特に病院への貢献が大きいと判断される分野については、費用の一部を病院が負担します。在職したまま進学でき、資格取得後は認定看護実践時間が確保されるため、勤務中に資格で得た知識を思う存分発揮できます。
専門看護師や認定看護師など、特定の領域において卓越した技能や知識を持つスペシャリストを目指すなら、横浜市立病院は理想的な環境。既に専門看護師5名、認定看護師37名の先輩がいて常にアドバイスを受けられるほか、職場には学びに直結する幅広い看護領域があるからです。資格取得によって得たスキルや専門的な視点を、ぜひ実践の場で活かしてください。
放射線治療の通院治療が増えている近年、その人らしく生活しながら安心して治療を受けられるよう支援するのが、がん放射線療法看護認定看護師の仕事です。患者さんの体調や生活を知って無理のない治療支援を行うのはもちろん、最期の時をどこで迎えたいかの意思決定に至るまで、患者さんと共に悩み、考え、最良の選択ができるようサポートしています。「困った時にはあの人がいる」。そう思ってもらえるような人生の伴走者になりたいですね。また院内スタッフに看護師の視点で放射線防護の大切さを伝えていくことも大きな役割です。スタッフ一人ひとりが放射線を安全安心に扱えるキーマンとなれるよう、診療放射線技師と協働して啓蒙活動を行っている毎日です。
当院には障害のある入院患者さんも多いのですが、彼らの楽しみの一つはやはり「食べること」。しかし、誤嚥などのトラブルと隣り合わせなのも事実です。そこで“食べる力”を看護の力で支えたいとの思いから、摂食・嚥下障害看護認定看護師を取得しました。現在は、栄養サポートチームの一員として多職種と連携し、摂食・嚥下や栄養に問題のある患者さんの栄養状態の改善を図る毎日です。食のケアが功を奏し、元気になる姿を見るのは何より嬉しいもの。さらに認定看護師を目指す後輩の育成・支援にも取り組んでいます。スペシャリストの醍醐味はケアの最前線に立ち続けられること。今後も看護の水準と患者さんの体力を高められるよう、縁の下の力持ちとして活動していくつもりです。